ここのところは、単純単音の発声では良いけれど、うたになるとどうも、とのこと。
実はこのように、今シブイには月に二回しか来ないけれど、いつ訊いても最近の状態を即答できる方自体、とても少ないものです。本当に熱心に日々、試行錯誤されているんだなあと感心させられます。自覚はないことでしょうけれど、一年未満でここまで来られていることは実に立派なんじゃないかと思います。
話は逸れました。戻ります。
そうですね、基礎的な身体の使い方は安定して来ていると断言できると思います。ただ一点「顔が楽しそうじゃないこと」を除いては。
シブイには、今年の初めに「私がいつも言っていることで大事だなと思うことを書いてきてください」というお題で、書初め大会をした結果がまだ貼られています。その大半が「笑え」という旨のものです。当然これが有意義だと感じられたからでしょう。
なんとか、彼自身が楽しめるような歌を使って、ああ良い、と思いながらうたえる時間(言い換えれば、自分が出している声自体を気持ちよく感じられる時間)をと思ってきましたが、突然その時が来ました。
前々から、ゆびばさんの問題は、「笑えないこと」でした。好きな歌を、自分の思い描くようにうたう為に必要な注意事項に縛られて、窮屈に、あるいは慎重が過ぎる状態に陥ってしまうのです。如何に私が馬鹿馬鹿しいことを言ったり、やらせようとしてみても、元来真面目なゆびばさん、乗ってきてくれません。
よくあることですが、「自分が高めであると認識しているけれどもなんとか無理なく出すことが出来る高さ」に於いては、慎重さを振り切った、思い切りの良さが出てきます。それが連発するメロディに於いては、実に気持ちよく「出てしまう」ことがあります。
つまり、そういう歌に出くわすことも、ひとつのきっかけになるとも言えましょう。
しかし、お酒を飲まないゆびばさんが出くわしたその歌が、「酒と泪と男と女」だなんて。
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